2011年
8月
23日
火
8月19日に、理系女子カフェ@新宿が開催されました。
そこでのプログラムとして、関西支部でも行なわれたビブリオバトルをやってみました!
事務局Yは、初めてだったのですが、、、やってみて。。。 意外と難しいです。
講談社のTさんもおっしゃってましたが、今回のようにあまり対象本のテーマも設定されず、お互い初対面的なアウェイの場では、「共感」を得るのがすごく難しいです。これを克服するのはプレゼン力、アドリブ力、構成力、または司会のファシリテーター力?
私自身としては、プレゼンテーターとしては、本の内容の一部を少し掘り下げてアピールしないと、本の内容やよさが理解されないんだなと反省。つい、本に対する自分の思いや思い出ばかりを言ってしまいがちです。
「問いかけをしながら共感を得るというのがいいのでは」というのが、講談社Tさんのアイデアです。
即興のよさをいかしつつ、共感を得るようなプレゼンをする。。実は、かなり高度なことなんだなと実感しました。
また、3分というのは意外と長く、意外と短く、すごく扱いにくいタイムスパンであるように感じました。講談社のYさんもおっしゃってましたが、ビブリオバトルをすると、その他のビジネスシーンなどでも「3分で説明する」ことの訓練になるような気もします。
また、書評合戦と聞いて最初は、本の内容の紹介かと思ったが、意外と発表者の人となり知ることができたという感想も頂きました。紹介された本も、その人の属性にそったものだったような気がします。まさに、これがビブリオバトルの醍醐味でもあります。「人を通じて本を知る。本を通じて人を知る!」
ビブリオバトルの方法自体は、いたって簡単で、それぞれが持ち寄った紹介したい本を3分で紹介(レジュメなどは使わない)、3分質疑応答を行い、最後に、それぞれのプレゼンを聴いて、読みたくなったのかを選び、支持数が多かった本が「チャンプ本」となります。
今回は、時間管理としては、iphonのタイマー機能を使いました。本当はみんなに見えるような大きなタイマーがあるといいのでしょうが、少人数では、これで十分機能を果たします。また、プレゼンテーションの時間や質疑応答の時間も厳密に行ないました。
今回の反省も活かし、理系女子100冊サイトもあることですし、リケジョカフェの中でも、取り入れたいと思います。ちなみに、10月の理系女子カフェで、ブックトークも検討しています。
なお、今回紹介された本は、以下の3冊です。(今回は、都合で3冊でしたが、最適なのは6冊(6名)程度と言われています)
みなさんは、どの本を、チャンプ本として選びますか?
環境情報学部3年生のAさんの紹介は、「The goal」です。授業での教材として強制的に読まされた的な本だったそうですが、読んでいくうちにおもしろくて、どんどんはまったそうです。今回は理系女子カフェということで、理系を意識して選んだそうです。
これ自体は小説なのですが、著者が物理学者ということもあり、物理学的な手法を活した企業経営について書いた本となっています。そして、小説といえども、かなり実践的なないようです。
「もしドラ」に近いところもあるそうですが、それよりもずっと高度でおもしろいそうです。
農学部の学生さんであるOさんの大学の学部選択に影響された本だそうです。高校生の時に、自分は他の学部を目指していたのであるが、国語ができなかったため、国語の先生にこの本を「国語の教材」として勧められたそうです。
しかし、結局は、内容がすごくおもしろくて、教材というよりも「本」として読んでしまったそうです。
結局、生物と無生物のあいだは、まだ、よく分かっておらず永遠のなぞとも言えるのであるが、筆者としては、「動的平衡」であるとしているそうです(なんだろう? 動的平衡って? という人はこの本を読んでくださいね)。この本を読んで、Oさんは、分子生物学に興味を持ち、自分も生物と無生物の間はないかということを、少しでも研究したいと思うようになり、生物専攻を目指し、現在農学部の所属するようになったということです。人生を決めた本なんですね。
最後に事務局Yが、「せいめいのれきし」という絵本を紹介させていただきました。
これは、宇宙が生まれ、地球が生まれ、生物が生まれ、、、そして今の人間の時代があってという長い長い歴史を、絵本としてまとめた本です。娘達の通っていたモンテッソーリ教育を取り入れた幼稚園では、年長さんになると「時間」の概念を教えるのですが、それを知るために推薦されている本です。絵本といえども、うまくかつ正確にまとめてあり、大人でも十分楽しめる本です。時間の概念や、遠い昔の時代からの光を届けている星たちなど、、全体としてすごく哲学的なところもあるんですよ。