どくとるあんさん 

私が理系に進んだわけ

小学生の頃、科学雑誌が盛んになっていて、ニュートンを毎月買ってもらっていました。

ボイジャーの惑星探索の特集番組が放映され、釘付けになっていました。セーガン先生のわかりやすく面白い解説が好きで再放送も欠かさず見ていました。著書も繰り返し読み、科学の楽しさにはまっていました。

 

高校生のとき、利根川先生がノーベル賞を受賞され、当時病気の中受験勉強をしていた私は利根川先生の研究内容を知り、「脳科学をやりたい。いつか病気を遺伝子レベルで治療できるようになる。人間を知るには脳を理解することが大切。」という思いから医学部を目指すことにしました。

結果的に浪人しても医学部には合格できませんでしたが、工学部に進学し生物物理の研究室で研究者になることを目指しました。

 

大学時代にあった教授陣の影響で大学院進学は専攻を替え化学工学の道に。そのため今は産業界にいます。

 

 

宇宙へのあこがれは今でも私の中にあります。学生時代もホーキング先生の著書はわかりやすく解説してあり楽しく読みました。

 

中村圭子さんは大先輩ですがやはりあこがれの方です。研究職で実績を上げられ、今もご活躍されています。著書も多数。尊敬しています。

 

皆さんには是非ジャンルを問わずたくさん読書をしてほしいですね。

理系の仕事は実験とかパソコンだけとか思っていたら大間違い。先人の培ってきたものや他の研究者の行っていることを読み(特許、文献、著書などほとんどが文字情報)、自らの成果を論文や特許やレポートとしてまとめて発表することです。文章を読む・書く力は基本の「き」です。

読むのが嫌いだから理系というのは実は違います。理系の人間ほど文章力が問われます。

文章力を鍛える方法はとにかく読むこと。できればよい文章を読み、自分が書くときはまねすることです。書いたものを徹底的に直してもらうことがその次のステップ。これらの繰り返しで一生文章力は鍛えられると思います。

 

 

読書が今では電子媒体でできる時代になりました。技術的にはすごいと思います。でも私は古いのでしょうか・・・。紙でできた本に囲まれていないと落ち着きませんし読む気になれません。

 

今朝の日経のコラムに安部公房が「漢字は読めればよく書けなくてよい」と言っていたという話が書かれていましたが本当にそうでしょうか?

 

本を1ページ繰りながら、線を引いたり隅を折ったり、文章をまねして写す、手垢で汚れるまで繰り返し読む・・・。そういう経験が今の私を作っていると思っています。子供にもそういう経験をさせたいと思います。

 

電子化が悪いわけではありませんが、厚い本を手にとって読む苦労と読後の充足感や高揚感は人類の長い歴史がもたらした幸せな経験の一つではないかと思います。

 

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2013年 3月4日

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